髪を切りに行った

また髪が鬱陶しい事になって来たので、3ヶ月ぶりに床屋さんへ行って来た。

この床屋さん、店長は僕ら兄弟全員が子供の頃に切ってもらっていた女性の職人さんで、僕は3歳の時から、まだ店長さんが修業時代だった時からずっとお世話になっている（一人暮らしをしていた時も帰省する度に切ってもらいに行っていた）。

僕が小学2年生の頃に職人さんは修業が終わって、僕の家から歩いて10分くらいの所に自分のお店を持ったんだけど…今から20年位前に現在の場所へ引っ越しまして…

家から歩きだと40分かかるんですわ…

なので、いつもは車で行くんだけど、今日は日課のウォーキングを兼ねて歩いて行く事にした。

家を午後2時頃に出たら…何だか妙に温かい！
あれぇ？午前中は寒いくらいだったのに、急に温かくなってるぞ!?
「この格好で歩いていたら暑くて仕方なくなるな」と思って、慌ててダウンコートを脱いで行ったんだけど…

それから40分後、お店に着いたら…

結局汗だくになっちゃった…

まあ先述のように、子供の頃から通っているので、店長は僕が汗っかきな事も当然知っている。
だから「歩いて行く」と電話で告げた時点で汗だくになって来るであろう事を予想し、2月なのに団扇を用意していてくれた。
その団扇で5分程全身を扇ぎ、落ち着いた所で作業を始めてもらった。

最近の身の回りの話をしながら作業をしてもらう事数十分。一通り髪を切り終え、今度はヒゲ剃り。
ヒゲ剃りも終わり、耳掃除をしてもらっていると…耳から何度か「プツン、プツン」という感覚が…
…ここ数年、油断すると左右の耳の穴の周辺に2～3本、長い毛が生えるようになって来た事には気付いていたので、「あ～…」と思ったんだけど…その後に「あれ？」という店長の声が…
「ん？『あれ？』って何だ？」と思っていたら…今度は左耳上部から「プツン」という感覚が…
そして「こんな立派なのが生えてたけど」と言って店長が見せて来たのが…

長さ３cmほどの耳毛…！

えぇぇ!!!?
3ヶ月前に髪を切った時は、そんな所に毛なんて生えていなかったのにッ!!!!!
あ～！また一歩確実に、オッサンの領域に足を踏み出したのを実感したわ～～～～～！
しかも店長、それまでタメ口で話していたのに、僕がオッサンになったのを感じたのか、急に敬語で話し始めて！

そりゃあオッサンになりましたよ！

幼い頃は店長と何の気兼ねなく話が出来たけど、思春期を迎えた頃から急に話をするのが恥ずかしくなって、髪を切っている間に一言も喋らなくなった期間もあったけど、その後、専門学校に入った頃からまたポツポツ話をするようになり、今では職種は全く違うけどお互いに「職人」としての苦労話が出来るようになったんだから！そりゃ僕だってオッサンになりましたよ！何しろ、「ウルトラマン」にアラシ隊員役で出演していた頃の毒蝮三太夫師匠より今の僕の方が年上なんだものッ！

帰りにコンビニに寄って買った、アボカドサーモン巻きと梅干しのおにぎりを食べながら、「とりあえず耳毛に気をつけながら、いくつになっても最新ゲームの話が出来るオッサンになろう」と誓いましたとさ。

睦月島のベンチでおばさんから貰ったいよかんを食べていたら、「にゃー」と鳴きながらやって来た。