こんにちは、おやつ係です

以前も書いた、毎日大人しくお留守番をしているご近所の柴犬。
僕が徘徊中、ドラッグストアやホームセンターの前を通る時にペット商品の売り場に行っては、「こんなおやつは喜ぶかな～？あんなのはどうかな～？」と、まるで”付き合い始めのカップル”のようにあれこれとおやつを選ぶのが楽しくなって来たんだけど。

ある日、うちから相当離れた（片道1時間くらい）所にある100円ショップに、100円（税抜き）で結構な量がどっさり入ったビーフジャーキーが売られていて！
「おぉ！お金が無い時にこれはありがたい！」と早速買って帰った。

「こんにちは～」と柴の所まで行ったら、いつものように塀の隙間から顔を出して通行人を観察していたけど、僕が来るのが見えた途端、

「あ！おやつ係の奴だ！」

と物凄く喜び始めた。

「さー！今日は新しいのだぞ～」と、目の前で封を開けたら…

「うおッ！美味そうな匂い！」

と、さっきより明らかにテンションを上げて大喜びし始めた！
早速１本取り出して右手に持ち、いつものように左手でお手とおかわりを要求。すると、加速装置でも使ったかのような速さで「サッ！サッ！」と両前足を持ち上げたんだけど、いかんせん、視線は僕の右手のジャーキーをロックオンしたままだったので、両足とも見事に 僕の左手を外して。
「もう一回！」と、お手おかわりを催促したら…

「うるせー！」

と言わんばかりの勢いでジャーキーにパクつこうとして来たッ！
その迫力に野生の狼の姿を見た、内面は野生のピグミーマーモセットと同じくらい臆病な僕は「ひっ！」とビックリして、思わず「どうぞ」とジャーキーを差し上げたんだけど…

まー！食べる食べる!!!!!!!

よっぽど美味いのか細長いジャーキーを3回に分けて食べたんだけど、一口ごとに「パカッ！パカッ！」って大きな音を立ててパクついてくれて、1本目をあっという間に平らげるとすぐに「もっとくれ！」と顔を突き出して来た！こんな反応初めてッ！
「お～！そんなに美味いのか！」と、今度はお手おかわりの後、タバコのように袋からジャーキーを1本だけ長めに出して「…1本、やるか？」って、柴の顔の前に持って行ったら、「おうよ！」とジャーキーを咥えてスッと引き抜き、また「パカッ！パカッ！」と音を立てて食べた！
気分がいいのであと4本やって帰った。

それ以降、週に一回ペースでそのジャーキーを買って来ては柴に与えていたんだけど…何か…最近…

食いつきが悪くなって来ていて…

ジャーキーを見せても以前ほど喜ばなくなって来てるし…お手とおかわりのやっつけ感も凄いし…食べても「パカッ！パカッ！」と音を立てなくなったし…
ひょっとして…

飽きられた？

そういえば柴の視線も「…おいおい。一回俺がスゲー喜んだからって、そう何度も同じおやつ買って来られたら…そりゃこっちだって飽きるぜ…」って言ってるみたいだ!!!!!!!
わ！まずい！このままだと僕！

柴に嫌われちゃうッッッ!!!!!!!!

別れる直前のカップルみたいな危機感を感じたので…先日慌てて違うおやつを買って来ました…
はい…また喜んで食べてくれるようになりました…

…たぶん、もはや僕は柴から「ご近所さん」とは思われて無いよなぁ…そして物凄く下に見られているよなぁ…

ま、いいけどッ！

むしろ望むところだけどッ！