出来る子

僕の部屋のすぐそばにある床屋さんには、看板犬のダルメシアンがいる。この看板犬、いつも首から「ようこそ当店へ」って書かれたご主人お手製の骨型看板をぶら下げているんだけど、これがまた凄くデキた犬！まず、今まで吠えてる所を見たことが無い！知らない人が近寄って来てもジーッとしているし、通りかかる人に看板の字が見えるような姿勢で大人しく座っている。（ちなみに僕が通ると、上目づかいでジッと見つめてくる。）
ただ、この看板犬の鑑のような子も、一日のうち一度だけ落ち着きが無くなる時間帯がある。それは他所の犬達の散歩ラッシュである夕方！友達（らしい）犬が散歩で店の前を通り過ぎると店の中をジ〜ッと見つめて、「く〜〜ぅぅぅん…」ってとても切ない声で、自分も散歩に行きたい事をアピールするんだけど、そこへ通行人がやって来ると再び看板犬の仕事に戻る。そんな姿がとても可愛い。どうやらお店は19時に閉まるみたいで、閉店後に散歩に連れて行ってもらっているみたい。
しかし、いわゆる「看板〜」と呼ばれる動物達は、何故あんなに大人しいんだろう？昔、実家で飼っていた動物達には絶対勤まらないだろうな〜。毎日来る郵便屋さんや僕の学校の友達に「噛み付いてやる！」って勢いで吠えた柴や、基本的に食べ物をくれる人にしか可愛い所を見せない猫にはねぇ…