激しい雨

仕事の後、大門から六本木方面へ歩いて行った。
　
ラジオを聴きながら歩いていたんだけど、あの辺は外でもガーガーピーピー雑音が入って来たり、ビルの谷間に入ったりすると殆ど何も聴こえなくなったりと、とにかく受信環境が悪い！東京タワーがすぐ近くにあるって言うのに！
「これは日本中で、ラジオの受信環境を改善しないとダメだ！」
と思いながら東京タワーの真下を歩いていたら、ビックリするぐらいノイズだらけになったのには笑った！電波塔の真下がコレかよっ！
　
そんなこんなでロシア大使館前を、「逮捕されちゃかなわん！」と、いつものように必要以上にお巡りさんを怖がりながら足早に通り過ぎた時、１０数メートル先を歩いていたおばちゃんから妙な違和感を感じた…
よく見たらそのおばちゃん、
　
全身真っ赤な格好をしていた！
　
凄いインパクトだった！服は勿論、帽子、傘、バッグ、長靴と、身に着けているもの全てが赤！
雨のため薄暗い空の下そのインパクトたるや、黒澤明監督作品「天国と地獄」の赤い煙レベルでしたよ！
「う～～ん、この人のラッキーカラーなのかな～？じゃあ勝負下着も赤なのかな？」と思いながら追い抜き、その先の、いつも機動隊のバスが停車している交差点で信号待ちをしていたら、外国から来た金髪お兄ちゃんたち数人がやって来た。
　
まー！皆さん、１９０cm以上はありそうな長身の上に足が長い長い！
まあ僕も股下１５０ｃｍあるけど身長１６７ｃｍと、彼らより３０ｃｍ以上背が低いもんだから、妙に気後れしちゃいましてっ！あと念の為言っておくけど、股下１５０ｃｍはウソ！
　
そうこうしているうちに信号が変り、その金髪軍団が一斉に横断歩道を渡り始めたんだけど、ストライドが大きいから速い速い！
…と、その光景を見ていたら
　
「『日本人は自分達に比べて背も低いし足も短いから、歩くの遅いなっ！』とか思われたら嫌だな、いや！すでに思ってるに違いない！」
　
と、持ち前の病を爆発させた僕。
　
「なめるなぁぁ～～!!!!!」
　
と、短い足を必死にちょこまか動かしてスピードアップし、歩道を渡り切った所で追い抜いてやりましたよっっっ!!!!!
「はっ！勝った！日本人をなめんじゃねぇ！」と心の中でガッツポーズをとりながら六本木交差点まで歩いていた途中、
　
「…あれ？俺、何やってんだろう…？」
　
とふと我に返ってしまいまして…つくずく自分の背と器の小ささを痛感しました…
　
帰宅後、パソコンのメールチェックをしていたら、「熟年の出会いの場」って迷惑メールが来ていたんだけど…僕はもう熟年ですか？